Claude Code 更新まとめ

Claude Code のアップデートを、翻訳で終わらせず知識が浅い人にも具体的に解説。最新を最上部に。

最終更新 2026-07-02 12:00 (v2.1.198)

TL;DR

  • **7/1 の v2.1.197(デフォルトが Sonnet 5 に)のあと、v2.1.198 が出た。今回は機能てんこ盛りの回で、目玉は 2 つ。(1) Claude in Chrome が一般提供(GA)に ── これまで限定公開だったブラウザ操作機能が誰でも使えるようになった。(2) バックグラウンドエージェントが「やりっぱなし」から「仕上げまで」へ進化 = コード作業を終えると自分で commit・push し、ドラフト(下書き)PR まで開くようになり、あわせて `Notification` フック(`agent_needs_input`/`agent_completed`)で「入力待ち」「完了」を通知できるようになった**。裏で走らせて放っておき、終わったら PR で受け取る、という任せ方が現実になる。
  • **品質・使い勝手の底上げも多い**。調査用の Explore エージェントが、これまでの haiku 固定をやめて**メインセッションのモデルを継承(opus を上限に)**するようになり、コード探索の精度が上がる。サブエージェントとコンテキストの自動圧縮(compaction)が、セッションの拡張思考(extended thinking)設定を引き継ぐように。チャートやダッシュボードの配色を検証しながら作る `/dataviz` スキルが追加。ゲートウェイの上流プロバイダに「Claude Platform on AWS」が加わった。`/agents` の対話ウィザードは廃止され、プロンプトで頼むか `.claude/agents/` を直接編集する方式に一本化。
  • **信頼性の修正も手厚い**。応答の途中でネットワークが切れるとターンごと中断していた問題を修正し、一時的なエラーは待機をはさんで自動リトライ(バックオフ)するように。Web・デスクトップ・VS Code でバックグラウンドタスクが "Running" のまま固まる問題、エージェントチームで落ちた仲間がリーダーに「failed」と正しく報告するように、`/diff` パネルがブランチ切替やコミットで更新されない問題、フルスクリーンで Markdown 表がはみ出す問題など多数。やることは更新だけ(auto-update で入る)。

アップデート一覧

  • Claude in Chrome が一般提供(GA)に — ブラウザ(Google Chrome)を Claude Code から操作できる「Claude in Chrome」が、限定公開(プレビュー)から一般提供(GA=Generally Available)になった。Web ページを開いて読ませる・フォームを埋める・画面の内容を踏まえて作業させる、といったブラウザ越しの操作を、順番待ちなしで誰でも使えるようになった。実際の Web 画面を見ながら進めたい調査や動作確認で効く。
  • バックグラウンドエージェントが commit・push・ドラフト PR 作成まで自動化+Notification フック — バックグラウンドエージェント(裏で別作業を走らせる仕組み)が、コード作業を終えたときに自分で変更を commit(コミット)・push(プッシュ)し、さらにドラフト(下書き)の PR(プルリクエスト)まで開くようになった。これまでは「コードは書けたが、その先の面倒な後片付けは人間」だったのが、成果物を PR の形で受け取れるようになる。あわせて `Notification` フック(`agent_needs_input`=入力待ち/`agent_completed`=完了)が追加され、エージェントが「あなたの判断が要る」「終わった」タイミングで通知を出せるようになった。裏で走らせて放っておき、区切りで呼ばれる ── という任せ方が現実的になる。
  • Explore エージェントがメインのモデルを継承(haiku → opus 上限) — コードベースを広く探して回る調査用の Explore エージェントが、これまでの haiku(軽量モデル)固定をやめ、メインセッションで使っているモデルを継承する(ただし上限は opus)ようになった。安いモデルに固定されていたぶん取りこぼしていた探索が、賢いモデルで走ることで精度・当たりが上がる。あわせて、サブエージェントとコンテキストの自動圧縮(compaction)が、セッションの拡張思考(extended thinking=じっくり考えるモード)の設定を引き継ぐようになり、裏方の処理でも思考の深さがそろう。
  • `/dataviz` スキル追加・Claude Platform on AWS をゲートウェイに — チャート・グラフ・ダッシュボードの設計を助ける `/dataviz` スキルが追加された。配色(カラーパレット)を検証する仕組みを備え、見やすく一貫した配色の可視化を作りやすくする。また、ゲートウェイ(モデルへの接続経路)の上流プロバイダとして「Claude Platform on AWS(anthropicAws)」が加わり、AWS 経由で Claude を使う構成に対応した。
  • 応答中のネットワーク切断で中断→自動リトライ(バックオフ)に修正 — 応答の生成中にネットワークが一瞬切れると、そのターン(やり取り)ごと中断されてしまう問題を修正した。今後は一時的なエラーに対して、少し待ってから自動で再試行(リトライ)するバックオフ方式になり、通信が不安定な環境でも途中で作業が飛びにくくなる。あわせて、同じネットワークホストへの繰り返しアクセスでバックグラウンドの安全判定(classifier)リクエストが過剰に走っていた問題も抑えられた。
  • バックグラウンドの "Running" 固まり・`/agents` ウィザード廃止など — Web・デスクトップ・VS Code で、バックグラウンドタスクが "Running(実行中)" の表示のまま固まってしまう問題を修正。エージェントチームで、落ちた(終了した)メンバーがリーダーに「failed(失敗)」と正しく報告するようになった。`/agents` の対話ウィザードは廃止され、エージェントはプロンプトで頼むか `.claude/agents/` を直接編集して作る方式に一本化。ほかに `/diff` パネルがブランチ切替・コミットで更新されない問題、フルスクリーンで Markdown の表がはみ出す問題、シンタックスハイライトの highlight.js 11 への更新、フォーカスモードの改善など多数。

個別解説

バックグラウンドエージェントが「仕上げ」までやる回 ── commit・push・ドラフト PR+通知フック

何が変わった?:v2.1.198 の目玉は、バックグラウンドエージェント(裏で別作業を走らせる仕組み)が「やりっぱなし」から「仕上げまで」へ進んだことです。これまでのバックグラウンドエージェントは、頼んだコードは書けても、その先 ── 変更を commit(コミット)して push(プッシュ)し、レビュー用に PR(プルリクエスト)を立てる、という後片付けは人間の仕事でした。今回から、コード作業を終えたエージェントは自分で commit・push し、さらにドラフト(下書き)の PR まで開くようになります。裏で走らせておけば、戻ってきたときには成果が「PR」という受け取りやすい形になっている、というわけです。

通知とセットで「放っておける」に:同時に `Notification` フック(`agent_needs_input`=入力待ち/`agent_completed`=完了)が追加されました。フックは「特定のタイミングで自動的に何かを実行する」仕組みで、これを使うと、エージェントが「あなたの判断が要る場面に来た」「作業が終わった」ときに、通知(デスクトップ通知や任意のコマンド)を鳴らせます。commit・push・ドラフト PR で「仕上げ」を任せ、区切りで通知に呼ばれる ── この 2 つが噛み合って、はじめて「裏で走らせて放っておく」が実用になります。片手間の作業を投げておいて、終わったら PR で確認する、という使い方が現実的になりました。

なぜ嬉しい?:エージェントに長めの作業を任せるとき、これまでは「終わったかな?」と様子を見に行く必要があり、終わっていても成果は作業ツリーの中の変更のまま。人間が commit して PR にする手間が残っていました。今回の変更は、その最後のひと手間(コミット〜PR 化)と、監視のひと手間(通知)を両方とも肩代わりします。とくに複数のバックグラウンドジョブを並行で回す人ほど、「どれが終わって、何が入力待ちか」を通知で把握でき、成果を PR で個別に受け取れる恩恵が大きいはずです。

流れの中で読む:Claude Code はここ最近、バックグラウンドエージェントの信頼性を地道に固めてきました(6/26・6/28・7/1 と、消える・固まる・届かない、を繰り返し修正)。土台が固まったところに、今回「仕上げまで自動化」という前進を乗せた格好です。あわせて今回は、"Running" のまま固まる問題の修正、落ちたチームメンバーがリーダーに「failed」と報告する修正など、信頼性の詰めも続いています。「任せて放っておく」を成り立たせるには、自律性(PR まで作る)と信頼性(固まらない・状態が正しく伝わる)の両輪が要る ── その両方を同じ回で進めたのが v2.1.198 です。

もう一つの目玉 ── Claude in Chrome が GA に:ブラウザ(Chrome)を Claude Code から操作できる「Claude in Chrome」が、限定公開から一般提供(GA)になりました。Web ページを開いて読ませる、実際の画面を見ながら動作を確認する、フォームを埋める、といったブラウザ越しの操作が、順番待ちなしで誰でも使えます。コードだけでなく「実際の Web 画面」を絡めた作業に手が届くようになる、地味に効く一般化です。

品質面の底上げも:調査用の Explore エージェントが、これまでの haiku(軽量モデル)固定をやめ、メインセッションのモデルを継承(上限は opus)するようになりました。安いモデルに縛られて取りこぼしていた探索が、賢いモデルで走るぶん精度が上がります。サブエージェントとコンテキスト圧縮(compaction)が拡張思考(extended thinking)の設定を引き継ぐようになったのも同じ方向で、裏方の処理まで「考える深さ」がそろいます。ほかに配色を検証しながらチャートを設計する `/dataviz` スキルの追加、AWS 経由で Claude を使うための「Claude Platform on AWS」ゲートウェイ対応、応答中のネットワーク切断を自動リトライ(バックオフ)にする修正など、実用的な改善が並びます。

読み方:今回は「バックグラウンドに仕事を任せる」体験を一段引き上げる回です。裏でエージェントを走らせる人は、commit〜ドラフト PR の自動化と `Notification` フックをセットで押さえておくと、任せ方が変わります。調査を多用する人は Explore のモデル継承で精度が上がる恩恵を、ブラウザ操作を試したい人は Claude in Chrome の GA を。やることは更新だけ(auto-update に任せるか `claude update` を一度走らせる)です。

一次情報は公式リリースノートをご確認ください:https://github.com/anthropics/claude-code/blob/main/CHANGELOG.md

過去の更新

2026-07-01v2.1.197

更新 2026-07-01 12:00

  • **6/28 の v2.1.195 のあと、v2.1.196(6/29)と v2.1.197 が出た。今回の目玉は文句なしに v2.1.197 = 新しいデフォルトモデルとして Claude Sonnet 5 が登場したこと**。ネイティブで 100 万トークン(1M)のコンテキストウィンドウを備え、8/31 まで 100 万トークンあたり入力 2 ドル/出力 10 ドルの促進価格(プロモーション価格)で使える。利用するには v2.1.197 への更新が必要。大きなコードベースや長い会話を、途中で文脈を圧縮(compact)せずそのまま扱える余地が一気に広がる。
  • v2.1.196(6/29)は**組織まわりとふだん使いの便利機能**が中心。管理者が組織コンソールでデフォルトモデルを設定できる「Organization Default Models」が加わり、ユーザーが個別に選んでいないときは `/model` に「Org default」「Role default」と表示される。ほかにセッション起動時から読みやすい既定名が付く、チャットのファイル添付をクリックでき Cmd/Ctrl+クリックで Finder・エクスプローラーに実ファイルを表示、など。あわせて**セキュリティ強化**=`claude mcp list`/`get` が、自己承認したリポジトリ設定から `.mcp.json` のサーバーを勝手に起動しなくなり、信頼していないワークスペースでは「⏸ 承認待ち(Pending approval)」と表示されるようになった。
  • 信頼性・端末まわりの修正も。**新しいバージョンが書いたバックグラウンドジョブの会話が、トランスクリプト読み込みエラーで完全に消える/元のプロンプトを再実行してしまう問題**を修正。JetBrains 系 IDE(IntelliJ・PyCharm・WebStorm など 2026.1 以降)のターミナルのちらつきを、同期出力(synchronized output)の有効化で解消。Kitty キーボードプロトコルを使う端末で Shift+非 ASCII 文字(例:Shift+ä → Ä)が欠落する問題も修正。ほかにレート制限・PowerShell・MCP の OAuth・エージェントパネルの細かな修正多数。やることは更新だけ(auto-update で入る)。
  • Claude Sonnet 5 が新しいデフォルトモデルに(1M コンテキスト・8/31 まで促進価格) — v2.1.197 で、新しいデフォルトモデルとして Claude Sonnet 5 が登場した。最大の特長はネイティブで 100 万トークン(1M)のコンテキストウィンドウを備えること ── 長い会話や大きなコードベースを、途中で文脈を圧縮(compact)したり古い部分を切り詰めたりせずに、そのまま読ませられる余地が大きく広がる。価格は 8/31 まで、100 万トークンあたり入力 2 ドル/出力 10 ドルの促進価格(プロモーション価格)。新しい「既定」モデルなので、明示的に別のモデルを選んでいなければ自動的に Sonnet 5 で動く。利用するには v2.1.197 への更新が必要。
  • 組織のデフォルトモデルを管理者が設定(Organization Default Models) — 組織の管理者が、組織コンソール(org console)でデフォルトのモデルを設定できるようになった。ユーザーが個人として特定のモデルを選んでいない場合、`/model` の表示に「Org default(組織の既定)」または「Role default(役割ごとの既定)」と出る。6/24 に入った「組織が許可したモデルだけをモデルピッカーに出す」制限と対になる機能で、企業・チームで「どのモデルを既定で使わせるか」を管理側で握れるようになる。ちょうど Sonnet 5 という新しい既定モデルが出るタイミングで、組織として使うモデルを統制したいニーズに応える。
  • セッションの読みやすい既定名・クリックできるファイル添付 — セッション(作業の単位)に、起動時から読みやすい既定の名前が付くようになり、複数のセッションを見分けたり、やり取りで参照したりしやすくなった。あわせて、チャットでのファイル添付がクリックできるようになり、Cmd(Mac)/Ctrl(Windows・Linux)+クリックで、その実ファイルを Finder やエクスプローラーで開いて確認できるようになった。
  • セキュリティ強化:自己承認リポジトリ設定からの MCP サーバー自動起動を停止 — `claude mcp list`/`claude mcp get`(登録した MCP サーバーの一覧・詳細を見るコマンド)が、自己承認したリポジトリ設定に書かれた `.mcp.json` のサーバーを勝手に起動しなくなった。信頼していないワークスペース(クローンしてきたばかりのリポジトリなど)では、サーバーが「⏸ 承認待ち(Pending approval)」と表示される。リポジトリの設定ファイルに紛れ込んだ未知の MCP サーバーが、一覧を見ただけで動き出すことを防ぐ安全側の手当て。6/26 の外部プラグインのインストール同意の徹底と同じ「設定をクローンしただけで未知のものが動かない」方向の整備。
  • バックグラウンドジョブの会話消失・プロンプト再実行バグを修正 — 新しいバージョンの Claude Code が書き込んだバックグラウンドジョブの会話が、トランスクリプト(会話ログ)の読み込みエラーをきっかけに、完全に削除されたり、元のプロンプトをもう一度実行してしまったりする問題を修正した。裏で走らせた作業の記録が消える・意図せず同じ指示が再実行される、という実害のあるバグで、6/28(v2.1.195)に続くバックグラウンド処理の信頼性修正の一環。
  • ターミナル修正:JetBrains のちらつき・Kitty プロトコルの Shift+非 ASCII 欠落 — JetBrains 系 IDE(IntelliJ・PyCharm・WebStorm など 2026.1 以降)の内蔵ターミナルで画面がちらつく問題を、同期出力(synchronized output =描画のタイミングをそろえる仕組み)を有効にして解消した。また、Kitty キーボードプロトコルを使う端末で、Shift と非 ASCII 文字の組み合わせ(例:Shift+ä → Ä)が入力時に欠落していた問題も修正。ほかにレート制限・PowerShell コマンド・MCP の OAuth 認証・エージェントパネルまわりの細かな不具合も複数直っている。

Claude Sonnet 5 が新しいデフォルトに ── 1M コンテキストと「8/31 まで」の促進価格

何が変わった?:v2.1.197 で、Claude Code の新しいデフォルトモデルとして Claude Sonnet 5 が登場しました。ポイントは 3 つ。(1) 新しい「既定(デフォルト)」モデルであること ── 明示的に別のモデルを選んでいなければ、自動的に Sonnet 5 で動きます。(2) ネイティブで 100 万トークン(1M)のコンテキストウィンドウを備えること。(3) 8/31 までの促進価格(プロモーション価格)として、100 万トークンあたり入力 2 ドル/出力 10 ドルで使えること。利用にはバージョン 2.1.197 への更新が必要です。

1M コンテキストの何が嬉しい?:コンテキストウィンドウは、モデルが一度に「読んで覚えていられる」情報量の上限です。これが 100 万トークンあると、大きなコードベースの広い範囲や、長く続いた会話のやり取りを、途中で文脈を圧縮(compact)したり古い部分を切り詰めたりせずに、まるごと抱えたまま作業を続けられる余地が大きく広がります。長い調査や大規模なリファクタリングの途中で「文脈が一杯になって要約され、細部が抜け落ちる」という、ありがちな目減りが起きにくくなる ── これが体感としていちばん効くところです。

「8/31 まで促進価格」の読み方:今回の入力 2 ドル/出力 10 ドル(いずれも 100 万トークンあたり)は、あくまで 8/31 までの期間限定の促進価格です。新しい既定モデルを広く試してもらうための導入価格という位置づけなので、API 経由で従量課金している人や、トークン量の多い使い方をする人は、この期間と価格を念頭に置いておくとよいでしょう(Claude Code をサブスクリプションの範囲で使っている場合は、ふだんの使い勝手が変わるだけで、ここを意識する必要はありません)。

組織で使う人へ ── 既定モデルを「握る」整備とセット:今回は、企業・チームで使う人向けの足場も同時に整いました。v2.1.196 で、管理者が組織コンソールからデフォルトモデルを設定できる「Organization Default Models」が加わり、ユーザーが個別に選んでいないときは `/model` に「Org default」「Role default」と表示されます。6/24 に入った「組織が許可したモデルだけをモデルピッカーに出す」制限と合わせると、管理側は「選べるモデルを絞る」「既定のモデルを決める」の両方を握れるようになります。新しい既定モデル(Sonnet 5)が出るこのタイミングで、組織として使うモデルを統制したいニーズにちょうど応える形です。

そのほかの 6/29(v2.1.196):ふだん使いの便利機能と安全強化が中心です。セッションに読みやすい既定名が付く、チャットのファイル添付を Cmd/Ctrl+クリックで Finder・エクスプローラーに表示できる、といった小さな使い勝手の改善に加え、`claude mcp list`/`get` が、自己承認したリポジトリ設定の `.mcp.json` サーバーを勝手に起動しなくなり、信頼していないワークスペースでは「⏸ 承認待ち」と表示されるようになりました。リポジトリ設定に紛れた未知の MCP サーバーが一覧を見ただけで動く、という入口を塞ぐ手当てで、6/26 の外部プラグインのインストール同意徹底と同じ方向です。バックグラウンドジョブの会話がトランスクリプト読み込みエラーで消える・再実行される問題、JetBrains 端末のちらつき、Kitty プロトコルでの Shift+非 ASCII 欠落、といった実害修正も入っています。

読み方:今回は「新しい既定モデルが来た」回です。やることは更新だけ(auto-update に任せるか `claude update` を一度走らせる)で、更新すれば既定が Sonnet 5 になります。大きなコードベースや長い会話を扱う人ほど 1M コンテキストの恩恵が大きく、API で従量課金している人は 8/31 までの促進価格を、組織で使う人は v2.1.196 のデフォルトモデル設定を、それぞれ頭に入れておくと過不足ありません。

2026-06-28v2.1.195

更新 2026-06-28 12:00

  • **6/26 の v2.1.193 のあと、v2.1.195 が出た(v2.1.194 は欠番)。大きな新機能はなく、全体としては「地固め」の回**。数少ない新規が環境変数 `CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS`=フルスクリーン表示でのマウスのクリック/ドラッグ/ホバーを無効化できる(ホイールでのスクロールは残る)。6/24(v2.1.187)でフルスクリーンのメニューをマウスで選べるようにした反動で、ターミナルでの文字選択・コピーと干渉して困る人向けの「やめる(オプトアウト)」スイッチ。
  • もう一つ実用的なのは **hooks(フック=特定のツール実行に自動で割り込ませる仕組み)のマッチャ修正**。ハイフンを含む識別子(プラグイン名やツール名など)のマッチャが部分一致(substring)で誤発火していた問題を、完全一致(exact match)に直した。6/25(v2.1.191)のカンマ区切りマッチャ不発火の修正に続く、hooks の「狙ったものだけに当てる」整備。あわせて**音声入力(voice dictation)の修正が複数**入り、なかでも日本語・中国語などスペースで区切らない言語で自動送信(auto-submit)が効かなかった問題が直ったのは、日本語で音声入力を使う人に直接効く。
  • 信頼性の修正も継続。**新しいバージョンの Claude Code が書いたバックグラウンドジョブがエージェント表示から消える/データが欠ける問題**、クラッシュしたバックグラウンドタスクを開き直すと再起動せず最大 5 秒ブランク画面になる問題、バックグラウンドエージェントのデーモンが制御ソケットの起動失敗で到達不能になる問題などを修正。ほかに、プロジェクト設定だけで有効化した外部プラグインがインストール同意を求めずに読み込まれる問題、`/plugin` の有効・無効切り替えがプラグイン名とマーケットプレイス名で食い違うと効かない問題、`claude agents` の完了一覧が縦の空きを埋める表示、Remote セッション起動時のコンテナ準備チェックリスト表示、なども。やることは更新だけ(auto-update で入る)。
  • `CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS`(フルスクリーンのマウス操作を無効化) — 環境変数 `CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS` が追加された。これを設定すると、フルスクリーン表示中のマウスのクリック・ドラッグ・ホバー(カーソルを乗せる)操作が無効になり、ホイールでのスクロールだけが残る。6/24(v2.1.187)でフルスクリーンのセレクトメニュー(権限プロンプトや `/model`・`/config` など)をマウスでクリック選択できるようにしたが、その副作用としてターミナル側の文字選択・コピーや、マウスで範囲をなぞる操作と干渉してしまう人がいた。今回の環境変数は、その「マウス対応」を丸ごとやめて元の挙動に戻すためのオプトアウト(やめる)スイッチ。スクロールは生きるので、ホイール操作には影響しない。
  • hooks のマッチャをハイフン込みで完全一致に修正 — hooks(フック=特定のツール実行などに自動でコマンドを割り込ませる仕組み)のマッチャ指定で、ハイフンを含む識別子(プラグイン名・ツール名など)が部分一致(substring)で誤って発火していた問題を、完全一致(exact match)に修正した。たとえば名前の一部がたまたま一致するだけで、当てるつもりのないツールにもフックが走ってしまう、という取りこぼしを防ぐ。6/25(v2.1.191)で直った「カンマ区切りマッチャ(`"Bash,PowerShell"` のような複数指定)が一切発火しない」問題に続く、hooks を「狙ったものだけに正確に当てる」ための整備。複数ツールやプラグインにフックを当てている人は、想定外の発火が止まる。
  • 音声入力(voice dictation)の修正群 ── 日本語の自動送信も直る — 音声入力まわりの不具合が複数直った。(1) スペースで単語を区切らない言語(日本語・中国語など)で、話し終えたあとの自動送信(auto-submit)がまったく効かなかった問題を修正 ── 日本語で音声入力を使う人に直接効く。(2) macOS で、長時間セッション中に入力デバイス(マイク)を切り替えたあと、無音だけを録音し続けてしまう問題を修正。(3) Linux の音声モードで、エラー表示が「マイクが無い」のか「SoX(録音に使う外部ツール)が入っていない」のかを区別して伝えるようになり、原因の切り分けがしやすくなった。
  • バックグラウンドジョブ・タスク・デーモンの信頼性修正 — バックグラウンド処理まわりの実害バグをまとめて修正。(1) 新しいバージョンの Claude Code が書き込んだバックグラウンドジョブが、エージェント表示(agent view)から消えたり、データが欠けたりする問題(バージョン差で起きる)を修正。(2) クラッシュしたバックグラウンドタスクを開き直したとき、再起動せず最大 5 秒間ブランク画面のままになっていた問題を修正。(3) バックグラウンドエージェントのデーモン(常駐プロセス)が、制御ソケットの起動に失敗すると動いていても到達できなくなる問題を修正。6/26 のバックグラウンドエージェント信頼性改善に続く、「裏で走らせたはずが消える・固まる・届かない」を一つずつ潰す内容。
  • 外部プラグインのインストール同意・`/plugin` の有効/無効の修正 — プロジェクト設定だけで有効化された外部プラグインが、読み込み経路によってはインストール同意(install consent)を求めずに読み込まれてしまう問題を修正し、どの経路でも明示的な同意を要求するようにした(リポジトリの設定をクローンしただけで未知のプラグインが勝手に動かない、という安全側の手当て)。あわせて、`/plugin` の有効・無効(Enable/Disable)の切り替えが、プラグイン名とマーケットプレイス上の登録名が食い違っているときに効かなかった問題も修正された。
  • `claude agents` 一覧表示と Remote セッション起動の改善 — `claude agents`(エージェント一覧)の「完了したエージェント」リストが、画面の縦の空きスペースを埋めるように表示されるようになり、一度に見渡せる件数が増えた。Remote(リモート実行)セッションの起動では、コンテナ(実行環境)が立ち上がるあいだ、準備状況のチェックリストを表示するようになり、起動を待っている間に「いま何の準備をしているか」が分かるようになった。

地固めの回 ── マウス操作の「やめる」スイッチと、hooks/音声/裏方の取りこぼし潰し

何が変わった?:v2.1.195 は、目立つ新機能のない「地固め」の回です。changelog で純粋な新規追加といえるのは環境変数 `CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS` ひとつ。これを設定すると、フルスクリーン表示中のマウスのクリック・ドラッグ・ホバーが無効になり、ホイールでのスクロールだけが残ります。

なぜ「やめる」スイッチが要るのか:6/24(v2.1.187)で、フルスクリーンのセレクトメニュー(権限プロンプトや `/model`・`/config` など)をマウスのクリックで選べるようにしました。便利な一方で、ターミナルがマウス操作を「自分宛て」として取り込むため、画面の文字をドラッグして選択・コピーする、といった普段のマウス操作と干渉してしまう人が出ます。今回の環境変数は、そのマウス対応を丸ごと切って従来の挙動へ戻すためのオプトアウトです。新機能を足したあとに「合わない人のための逃げ道」を用意する、という後追いの一手で、スクロールは生かしたままなのでホイール操作は犠牲になりません。

もう一つの軸 ── hooks を「狙ったものだけに当てる」:今回いちばん実用的なのは、hooks(フック=特定のツール実行などに自動でコマンドを割り込ませる仕組み)のマッチャ修正かもしれません。ハイフンを含む識別子のマッチャが、部分一致で誤って発火していたのを完全一致に直しました。名前の一部がたまたま一致しただけで、当てるつもりのないツールにフックが走る ── という取りこぼしが止まります。これは 6/25(v2.1.191)で直った「カンマ区切りマッチャが一切発火しない」問題と地続きで、2 リリース続けて hooks のマッチング精度を締め直したことになります。hooks は「設定したのに効かない」「効いてほしくない所で効く」が起きると信用を一気に損なう機能なので、複数ツールやプラグインにフックを当てている人ほど、この 2 つの修正の価値は大きいはずです。

日本語ユーザーに効く音声修正:音声入力(voice dictation)の修正も複数入りました。なかでも、スペースで単語を区切らない言語 ── つまり日本語や中国語 ── で、話し終えたあとの自動送信(auto-submit)がまったく効かなかった問題が直ったのは、日本語で音声入力を使う人に直接効きます。ほかに macOS で長時間セッション中にマイクを切り替えると無音を録り続ける問題、Linux で「マイクが無い」と「SoX が入っていない」を区別して案内する改善も。派手さはありませんが、6/24 の CJK 貼り付け文字化け修正に続いて、日本語環境での細かな詰まりが一つ解けた格好です。

裏方の信頼性も継続:バックグラウンド処理の実害バグもまとめて潰されています。新しいバージョンの Claude Code が書いたバックグラウンドジョブがエージェント表示から消える・データが欠ける、クラッシュしたタスクを開き直すと再起動せず最大 5 秒ブランクになる、デーモンが制御ソケットの起動失敗で到達不能になる ── いずれも「裏で走らせたはずが消える・固まる・届かない」という、気付きにくく不信感につながるタイプです。6/26 のバックグラウンドエージェント信頼性改善の続きにあたります。プラグイン面では、プロジェクト設定だけで有効化した外部プラグインがインストール同意を求めずに読み込まれる問題も修正され、「リポジトリ設定をクローンしただけで未知のプラグインが勝手に動く」ことを防ぐ安全側の手当てが入りました。

読み方:今回は新機能を追う回というより、ここ最近に足した機能(6/24 のマウス対応、6/25・6/26 の hooks/バックグラウンド整備)の角を取り、日本語まわりの細かな詰まりを直す回です。マウスのクリックが普段の操作と干渉して煩わしい人は `CLAUDE_CODE_DISABLE_MOUSE_CLICKS` を、hooks を多用する人は今回のマッチャ修正を、音声入力を日本語で使う人は自動送信の修正を、それぞれ頭に入れておけば十分。やることは auto-update に任せるか `claude update` を一度走らせるだけです。なお v2.1.194 は公開 changelog で項目が立たず、v2.1.193 の次が v2.1.195 になっています(欠番は珍しくありません)。

2026-06-26v2.1.193

更新 2026-06-26 12:00

  • **6/25 の v2.1.191 のあと、v2.1.193 が出た(v2.1.192 は欠番)。目玉は auto モードの安全判定(classifier)の拡張**。新設定 `autoMode.classifyAllShell` を有効にすると、すべての Bash/PowerShell コマンドが安全 classifier の判定を通るようになる(これまでは「任意コード実行」と疑わしいパターンだけが対象だった)。あわせて、auto モードがコマンドを拒否した「理由」が、会話ログ(transcript)・拒否トースト・`/permissions` の「最近拒否したツール」に表示されるようになり、なぜ止められたかが分かるようになった。6/20 の破壊的コマンド自動ブロック、6/24 の `sandbox.credentials` に続く「任せても壊さない・漏らさない」整備の一環。
  • もう一つの柱は**バックグラウンドエージェント周りの信頼性**。エージェントの起動結果が Claude に「ここで応答を終えろ」と指示しなくなり、エージェントの実行中も本体は別の作業を続けられるようになった。ピン留めしたバックグラウンドエージェントが自動更新のたびに「続きから再開しますか?」と聞かれる問題、メインのターンをバックグラウンド化すると幻の「general-purpose(再開)」サブエージェントが湧いて会話をやり直す問題、走っているタスクが全部新セッションへ引き継がれるのに「N 個のタスクが破棄されます」と誤ってキャンセルされる問題などをまとめて修正。アイドル状態のバックグラウンドシェルは、メモリ逼迫時に自動回収されるようになった。
  • **テレメトリ利用組織向けの注意点が 1 つ**。OpenTelemetry に `claude_code.assistant_response`(モデルの応答テキストを含むログイベント)が追加された。既定では伏字だが、`OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES` 未設定時は `OTEL_LOG_USER_PROMPTS` の設定に従うため、**すでにプロンプト本文をログ収集している環境では、アップグレードで応答本文まで記録され始める**。プロンプトだけに保ちたいなら `OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES=0` を明示する。ほかに `!` の bash モードでファイルパスの自動補完、MCP 認証が必要なときの起動時通知(`/mcp` へ誘導)、`headersHelper` 認証が 401/403 で自動再接続、など。やることは更新だけ(auto-update で入る)。
  • `autoMode.classifyAllShell` で全シェルコマンドを安全 classifier 経由に — auto モード(承認を Claude に委ねる自動許可モード)に新しい設定 `autoMode.classifyAllShell` が追加された。これを有効にすると、すべての Bash/PowerShell コマンドが安全判定の classifier を通るようになる。これまでは「任意のコードを実行しうる」と疑われるパターンのコマンドだけが判定対象で、それ以外は素通りしていた。全コマンドを一律に classifier へ通すことで、auto モードでの取りこぼしを減らし、危険なコマンドの検出網を広げられる。6/20 の破壊的コマンド自動ブロック、6/24 の `sandbox.credentials`(秘密へのアクセス遮断)に続く、auto モードの統制強化の一手。
  • auto モードの「拒否理由」を可視化(transcript・トースト・`/permissions`) — auto モードがコマンドを自動で拒否したときに、その「理由」が会話ログ(transcript)・拒否を知らせるトースト通知・`/permissions` の「最近拒否したツール」タブに表示されるようになった。これまでは「なぜか実行されなかった」と理由が見えにくかったが、何がどの判断で止められたのかが追えるようになり、設定の調整や原因の切り分けがしやすくなった。
  • バックグラウンドエージェントの信頼性をまとめて改善 — バックグラウンドエージェント(裏で別作業を走らせる仕組み)周りの不具合を多数修正した。(1) エージェントの起動結果が Claude に「応答を終えろ」と指示しなくなり、エージェントの実行中も本体が並行して別の作業を続けられる。(2) ピン留めしたバックグラウンドエージェントが、自動更新のたびに「続きから再開しますか?」と再プロンプトされる問題を修正。(3) メインのターンをバックグラウンド化したときに、幻の「general-purpose(再開)」サブエージェントが湧いて会話をやり直してしまう問題を修正。(4) 走っているタスクがすべて新セッションへ引き継がれるのに「N 個のバックグラウンドタスクが破棄されます」と誤って警告・キャンセルされる問題を修正。(5) サブエージェントを表示中に、その兄弟エージェントがパネルから隠れてしまう問題も修正。
  • OpenTelemetry に応答テキストのログイベントを追加(プライバシー注意) — OpenTelemetry(監視・可観測性の仕組み)に `claude_code.assistant_response` というログイベントが追加された。モデルの応答テキストを含むイベントで、既定では伏字(redacted)。ただし `OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES` を設定していない場合は `OTEL_LOG_USER_PROMPTS`(ユーザー入力のログ収集設定)に従う挙動のため、すでにプロンプト本文をログ収集している組織では、アップグレード後に応答本文まで記録され始める点に注意。プロンプトだけに留めたい場合は `OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES=0` を明示的に設定する。個人利用ではテレメトリを使っていなければ影響はない。
  • `!` bash モードのファイルパス補完・MCP 認証の起動時通知と自動再接続 — `!` で始める bash モード(その場でシェルコマンドを打つモード)で、ファイルパスのライブ自動補完が効くようになった。MCP(外部ツール連携)まわりでは、認証が必要なサーバーがあるとき起動時に通知して `/mcp` へ誘導するようになり、`headersHelper`(ヘッダーで認証情報を渡す方式)はツール呼び出しが 401/403 を返すと自動で再実行・再接続するようになった。アイドル状態のバックグラウンドシェルコマンドは、メモリ逼迫時に自動回収される(`CLAUDE_CODE_DISABLE_BG_SHELL_PRESSURE_REAP=1` で無効化可)。
  • `/model` の `/login` 直後の表示崩れ・プラグイン自動リネーム等の修正 — `/login` の直後に `/model` などクライアント情報に依存する画面が、古い/空の状態のまま表示される問題を修正した。プラグインの自動リネームでは、マーケットプレイスの `renames` マップが自動で適用され、設定が新しい名前へ更新されるようになった。`/add-dir` で、すでに作業ディレクトリに含まれているフォルダを指定したときのメッセージも分かりやすくなった。

auto モードの「網」を広げる回 ── classifyAllShell と拒否理由の可視化

何が変わった?:v2.1.193 の目玉は、auto モード(コマンドの承認を Claude 側の判断に委ねる自動許可モード)の安全判定を強める 2 つの変更です。1 つ目は新設定 `autoMode.classifyAllShell`。有効にすると、すべての Bash/PowerShell コマンドが安全判定の classifier(危険かどうかを見分ける分類器)を通るようになります。これまでは「任意のコードを実行しうる」と疑わしいパターンのコマンドだけが判定対象で、それ以外は classifier を通らずに素通りしていました。全コマンドを一律に通すことで、検出の取りこぼしを減らせます。2 つ目は、auto モードがコマンドを拒否したときの「理由」を、会話ログ・拒否トースト・`/permissions` の「最近拒否したツール」に表示するようにしたこと。「なぜか実行されなかった」が「この判断で止められた」に変わります。

なぜ嬉しい?:auto モードは便利な反面、「何を勝手に通し、何を止めるのか」が見えにくいと安心して任せられません。今回の 2 つは、その不透明さを両側から削ります。classifyAllShell は「危険なものを通してしまう」リスク(見逃し)を、判定対象を全コマンドへ広げて減らす。拒否理由の可視化は「安全なものまで止められて理由が分からない」フラストレーション(過検出時の不可解さ)を減らす。検出を広げつつ、広げた結果を説明可能にする、という組み合わせです。

流れの中で読む:Claude Code はここ最近、「任せても壊さない・漏らさない」方向の整備を続けています。6/20 の auto モードによる破壊的コマンド(`git reset --hard` など)の自動ブロック、6/24 の `sandbox.credentials`(サンドボックス下のコマンドから認証情報・秘密の環境変数へのアクセスを遮断)、6/25 の `/rewind` の `/clear` 対応(取り消せる範囲を広げる)。今回の classifyAllShell と拒否理由の可視化も、同じ「エージェントに自動で動いてもらうほど、安全網と説明責任を厚くする」という一貫した流れの上にあります。エージェントに任せる範囲を広げたい人ほど、こうした統制機能を一度設定で確認しておく価値があります。

もう一つ要チェック ── テレメトリの既定挙動の変化:組織で OpenTelemetry を使って Claude Code の利用を監視している場合は、`claude_code.assistant_response` の追加に注意してください。これはモデルの応答テキストを含むログイベントで、既定では伏字ですが、`OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES` が未設定だと `OTEL_LOG_USER_PROMPTS`(ユーザー入力のログ収集設定)に従います。つまり、すでにプロンプト本文を収集している環境では、アップグレードした時点から応答本文まで記録され始めます。意図せず会話の中身が増えて記録されるのを避けたいなら、`OTEL_LOG_ASSISTANT_RESPONSES=0` を明示しておきましょう。個人でテレメトリを使っていなければ関係ありません。

バックグラウンドエージェントの地固め:今回はバックグラウンドエージェント(裏で別タスクを走らせる仕組み)の不具合修正も多めです。起動結果が本体に「応答を終えろ」と指示しなくなり実行中も並行作業を続けられる、ピン留めエージェントが自動更新のたびに「続きから再開しますか?」と聞かれない、メインのターンをバックグラウンド化したときに幻のサブエージェントが湧いて会話をやり直さない ── いずれも「裏で動かしているはずが、変なところで止まる・湧く・蒸し返す」という、気付きにくく信用を損なうタイプの挙動です。サブエージェントを多用する人ほど効きます。

読み方:新機能は auto モードの classifyAllShell が中心で、残りは「説明可能性(拒否理由)」「信頼性(バックグラウンド)」「運用上の注意(テレメトリ)」の地固めです。auto モードでエージェントに自由に動かせたい人は classifyAllShell を、テレメトリで監視している組織は応答ログの既定挙動を、それぞれ一度確認しておくと安心。なお v2.1.192 は公開 changelog で項目が立たず、v2.1.191 の次が v2.1.193 です(欠番は珍しくありません)。やることは auto-update に任せるか `claude update` を一度走らせるだけです。

2026-06-25v2.1.190〜v2.1.191

更新 2026-06-25 12:00

  • **6/24 の v2.1.187 のあと、v2.1.190 と v2.1.191 が出た(v2.1.188・189 は欠番)。目玉は v2.1.191 の `/rewind` 拡張=`/clear`(会話のリセット)を実行する前の状態まで会話を巻き戻して再開できるようになった**。うっかり `/clear` して直前までの文脈を失った…という事故を、あとから救済できる。地味だが「やってしまった」を取り消せる安心感の大きい一手。
  • もう一つの柱は**性能・信頼性の地ならし**。ストリーミング(応答の逐次表示)中の CPU 使用率を約 37% 削減(テキスト更新を 100ms ごとにまとめる方式へ)。長時間セッションでのメモリ肥大も抑制。停止したはずのバックグラウンドエージェントが復活してしまう問題、カンマ区切りの hooks マッチャ(`"Bash,PowerShell"` のような指定)が一切発火しない問題など、実害のある不具合もまとめて修正された。
  • **MCP の安定性も改善**。ツール一覧などの取得(capability discovery)や OAuth 認証が、ネットワークの一時的なエラーで自動リトライするようになり、404 エラーは原因の URL を表示するようになった。サンドボックスのネットワーク許可ダイアログで「はい」で許可したホストはセッション中は記憶され、接続のたびに聞かれなくなった。なお v2.1.190 は「バグ修正と信頼性改善」のみの回。やることは更新だけ(auto-update で入る)。
  • `/rewind` が `/clear` 実行前の会話再開に対応 — 会話やコードの状態を巻き戻す `/rewind` が、`/clear`(会話のリセット)を実行する前の状態まで遡って会話を再開できるようになった。これまで `/clear` をすると直前までの文脈は実質的に失われていたが、うっかりクリアしてしまっても、あとから巻き戻して続きから再開できる。長い作業の途中で誤ってリセットしてしまったときの「やってしまった」を取り消せる、安心感の大きい改善。
  • ストリーミング中の CPU 使用率を約 37% 削減・メモリ肥大も抑制 — 応答をストリーミング(逐次表示)している最中の CPU 使用率を、テキストの更新を 100ms ごとにまとめる(coalesce する)方式に変えることで約 37% 削減した。あわせて、長時間セッションで端末出力のキャッシュによりメモリが膨らんでいく問題も抑えられた。長い応答を頻繁に受け取る人や、1 セッションを長く使い続ける人ほど、ファンが回りっぱなし・動作が重い、といった負担が軽くなる。
  • 停止したバックグラウンドエージェントの復活・カンマ区切り hooks マッチャ等の修正 — タスクパネルから停止したバックグラウンドエージェントが、あとから勝手に復活してしまう問題を修正し、停止が確実に「恒久的」になった。さらに、カンマ区切りで複数のツールを指定した hooks のマッチャ(例:`"Bash,PowerShell"`)が、これまで一切発火していなかった問題も修正。複数ツールに同じフックを当てていた人は、設定が想定どおり効くようになる。`/permissions` の「最近拒否したツール」タブで承認した内容が、閉じると破棄されていた問題も直った。
  • MCP の信頼性向上(自動リトライ・分かりやすい 404) — 認証が必要な MCP サーバー(外部ツールを Claude Code に繋ぐ仕組み)まわりの安定性が上がった。ツール・プロンプト・リソースの一覧取得(capability discovery)が、ネットワークの一時的なエラーに対して短い待機をはさんで自動リトライするようになり、OAuth の認可・トークン取得も一時エラー時に一度リトライするようになった(ヘッドレス環境ではブラウザのポップアップを飛ばして URL 貼り付けへ直行)。HTTP 404 エラーは、原因となった URL と MCP 設定の場所を示すようになり、原因の切り分けがしやすくなった。
  • サンドボックスのネットワーク許可ダイアログでホストを記憶 — サンドボックス(コマンドを隔離環境で動かす仕組み)下でネットワーク接続の許可を求めるダイアログで、「はい」で許可したホストは、そのセッションのあいだ記憶されるようになった。これまでは接続のたびに同じホストへの許可を繰り返し聞かれていたが、一度許可すれば再度聞かれなくなる。あわせて、組織管理の設定(managed settings)で `forceRemoteSettingsRefresh` が MDM やファイルポリシー経由で確実に効くようになり、設定取得時に古いキャッシュをつかまない手当ても入った。
  • `/voice`・`/login`・welcome 画面・vim モード等の細かな修正 — `/voice` が組織のポリシーで無効化されているとき、汎用的な「利用できません」ではなく制限の理由を説明するようになった。Windows Terminal で `/login` の URL が行をまたぐと途中で切れていた問題、ストリーミング中に過去の出力を読んでいるとスクロール位置が一番下へ飛んでしまう問題、ウェルカム画面のロゴアートが既定の 80×24 端末からはみ出す問題などを修正。ほかに ssh/tmux 越しの Ghostty で全画面時に Cmd+クリックでリンクが開く、vim モードのプロンプト履歴検索でスラッシュコマンドへの到達方法を案内する、といった改善も入った。

`/rewind` で `/clear` の事故から復帰 ── 「取り消せる」を一段広げる回

何が追加された?:v2.1.191 で、`/rewind` が `/clear` を実行する前の状態まで会話を巻き戻せるようになりました。`/rewind` はもともと、会話やコードの状態を以前のチェックポイントへ戻すための機能ですが、これまで `/clear`(会話のリセット)は一種の区切りで、その前まで遡ることはできませんでした。今回からは、うっかり `/clear` しても、あとから巻き戻して続きから再開できます。

なぜ嬉しい?:`/clear` は文脈をリセットして新しい話題に移るための便利なコマンドですが、長い調査や実装の途中で誤って打ってしまうと、それまで積み上げた文脈が一気に失われ、やり直しになりがちでした。今回の拡張は、その「やってしまった」を取り消せるようにするものです。派手な新機能ではありませんが、「元に戻せる」という安心感は、思い切って作業を任せられる範囲を静かに広げます。Claude Code はここ最近、auto モードの破壊的コマンドのブロック(6/20)や `sandbox.credentials`(6/24)など「壊さない・漏らさない」整備を続けてきましたが、今回の `/rewind` 拡張も「取り返しのつく状態を増やす」という同じ方向の一手です。

もう一つの軸 ── 速く・軽く:今回は性能の改善が目立ちます。ストリーミング表示中の CPU 使用率を約 37% 削減したのが代表で、テキストの更新を 100ms ごとにまとめることで、画面の頻繁な再描画にかかる負荷を抑えています。長い応答を受け取るときにファンが回りっぱなしになる、動作がもたつく、といった体感が軽くなるはずです。あわせて、長時間セッションで端末出力のキャッシュによりメモリが膨らむ問題も抑えられました。1 日中つけっぱなしで使う人ほど効きます。

地に足のついた不具合修正も多い:停止したはずのバックグラウンドエージェントが勝手に復活する問題、カンマ区切りの hooks マッチャ(`"Bash,PowerShell"` のような複数指定)がまったく発火していなかった問題、`/permissions` で承認した拒否解除が閉じると消えていた問題 ── いずれも「設定したのに効かない」「止めたのに動く」という、気付きにくく不信感につながりやすいタイプのバグです。MCP まわりも、一覧取得や OAuth がネットワークの一時エラーで自動リトライするようになり、404 は原因 URL を表示するようになって、外部ツール接続の「なぜか繋がらない」の切り分けがしやすくなりました。

読み方:新機能は `/rewind` の `/clear` 対応ひとつですが、実体は「取り消せる範囲を広げ、速さと信頼性を底上げする」回です。`/clear` をよく使う人は今回の拡張を頭の隅に置いておくと、いざというときに助かります。長い応答や長時間セッションが多い人は、CPU・メモリの改善の恩恵が大きいはず。なお v2.1.188・189 は公開 changelog で項目が立たず、v2.1.187 の次が v2.1.190、その次が v2.1.191 です(欠番は珍しくありません)。v2.1.190 自体は「バグ修正と信頼性改善」のみの回。やることは auto-update に任せるか `claude update` を一度走らせるだけです。